肌荒れは、皮膚の問題?②
■オーソモレキュラー医学 × 三石巌先生のカスケード理論で、ビタミンBの“回り方”を読み解く
サプリや栄養療法の話になると、よく聞く感想があります。
「少し飲んだけど、特に変化がなかった」
「自分には合わないのかも」
でも、その結論を出す前に知っておきたい前提があります。それは―栄養には、体の中で“使われる順番”があるということです。
この“順番”を理解すると、サプリの体感のズレが説明できることがあります。
そこで今回は、オーソモレキュラー医学(分子栄養医学)と、物理学者・三石巌先生が提唱したカスケード理論の視点から、ビタミンB(B群)を例に、できるだけ分かりやすく整理します。
■オーソモレキュラー医学は「材料を揃える」アプローチ
オーソモレキュラー医学(分子栄養医学)は、ざっくり言うと 栄養素を用いて細胞の働きを整え、治療・予防・エイジングケアなどに活かすという考え方です。
一般的な栄養学が「欠乏症を防ぐ量」を中心に発展してきたのに対し、目的に応じて栄養素の量を増やし、細胞が正常に機能できる最適量・バランスを整える、という説明がされています。 (orthomn.org)
ここで大事なのは、オーソモレキュラーは、あくまで体に必要な材料(原料)を渡すことということ。
必要な材料が揃うことで、体はようやく「やるべき仕事」を回せるようになります。ただし、その仕事の回し方には優先順位があります。
■三石巌先生の「カスケード理論」:栄養は“段々滝”のように配分される
日本でよく知られている説明モデルが、物理学者・三石巌先生が提唱したカスケード理論です。 (olive-pharmacy.co.jp)
カスケード(cascade)は「段々滝」。滝の水は、上の段で多く使われれば、下の段まで届きません。
出典■聖心美容クリニック
この比喩で言いたいことは、とてもシンプルです。
- 栄養(=材料)は、体の中で 必要度の高いところから順に 使われる
- ある場所で大量に消費されていると、下段まで回らないことがある
- だから、同じ栄養を同じ量摂っても、個人差が出る
ここでひとつ補足すると、「上の段/下の段」の並び(優先順位)そのものは、人によって違うことがあります。仕事の種類、ストレスのかかり方、睡眠、運動量、体質―そういった条件で、体が「最優先で回したい仕事」は変わります。
だから同じ量を摂っても、どこで消費されるか(=どの段で止まるか)が人によってズレる。この“ズレ”が、体感の個人差として出やすい、という前提です。
つまり、サプリでありがちな「飲んだのに、変化がない」は、必ずしも「合わない」ではなく、体の中で“上の段”で消費しきっていて、下の段まで回っていないという可能性がある、ということです。
■ビタミンB(B群)は“使い道が多い”=優先順位が出やすい
もう少し踏み込むと、ここが体感のズレを生むポイントです。
人はそれぞれ、日常で“強く使っている回路”が違います。たとえば、思考・判断・対人緊張・創造性など、負荷が常にかかっている領域=自分がよく使っている(≒得意でもある)領域がある。
そして多くの場合、その“よく使っている領域”は、カスケード理論でいう上位(上の段)に来やすい。だからB群が入ってきたとき、まずそこへ優先的に吸い込まれて、結果として 肌などの末端(下の段)には回りづらい局面が出る―こう理解すると分かりやすいです。
ビタミンB群は、いわば「燃料をエネルギーに変える工程」や「神経まわり」に関わる、と説明されることが多い栄養素です。だからこそ、日常の負荷が高い人ほど、B群の使用頻度が増えやすい。
たとえば、
- 頭を使う仕事が多い
- 対人緊張機会が多い(気を遣う、神経を張る)
- 睡眠が浅い/回復が追いついていない
- 仕事のプレッシャーが強い
こういう状態では、体の中で「優先順位が高い仕事」が先に回りやすくなります。カスケード理論の言葉で言えば、上の段でビタミンBが消費されるイメージです。
■「ノイロビタン」の名前が象徴するもの
ここで、分かりやすい象徴として挙げられるのが、ビタミンB群の製剤として知られる「ノイロビタン」 (kegg.jp)です。
英語表記では Neurovitan(ノイロビタン) として知られ、名前の通り
- Neuro(ニューロ)=神経
- Vitamin(ビタミン)=栄養素
という連想を強く持たせるネーミングになっています。要するに、「神経とビタミンは切り離せない」というメッセージが、名前の中に入っているようなものです。
もちろん、これはあくまで“分かりやすい象徴”ですが、カスケード理論で眺めると、理解はこうなります。
■カスケード理論の肝:配分ではなく「優先順位が先に発動する」
カスケード理論の前提は「配分」ではなく、まず“優先順位”が発動するということ。不足気味のとき体は、B群を「重要度の高い働き」から順に使います。そして、上位の段で消費が大きいと、そこで使い切ってしまい、優先順位の後ろ(下の段)には“回ってこない”ことがある。
ここで重要なのは、「どれに何%ずつ配るか」ではなく、優先順位が先に作動し、後ろは“ゼロになることがある”という点です。
この目線で見ると、たとえば
- 神経や思考の負荷が高い人は、B群が まず上位の用途(上の段)で消費されやすい
- その結果、肌などは 順番として後ろ(下の段)に置かれ、届かない/届きにくい局面が出る
—という理解になります。 (mitsuishiriron.com)
■個人的な体験:B群が「上の段」で消費されきる直観があった
ここからは個人的な話です。
自分は、人の心理や思考を扱う仕事柄、日常的に頭に強い負荷をかけているタイプです。だから、カスケード理論の目線で言うと、B群はまず神経や思考の“上の段”に回り、肌は2番手、3番手―そんな体感がありました。
したがって肌が荒れやすい時期があったときも、「肌の問題」というより、体全体の優先順位の結果として見る方が納得できました。
そして自分の場合は、(医療的判断は別として)いわゆるメガビタミン的な補給で「材料不足」を押し上げて、立て直した感覚があります。
“材料が足りないなら、足りる量まで持っていく”―それがオーソモレキュラー的な発想でもあります。
■まとめ:「効かなかった」ではなく、「どの段まで届いたか」
ここまでを一言でまとめると、こうです。
- オーソモレキュラー医学=体が回るための“材料”を揃える
- 三石巌先生のカスケード理論=材料は“必要な順番(段々滝)”で使われる
- だから「少し飲んで変化がない」は、上の段で使われて、下の段まで届いていない可能性がある
「自分には合わない」と切り捨てる前に、自分の体では今、栄養が“どの段まで届いているのか?”という視点を持つだけで、見え方が変わります。
そして実は、変わるのは選び方だけではありません。カスケード理論の見方をすると、摂取量や摂り方(回数・期間)も再設計が必要になることがあります。
上の段で多く消費されている状態では、少量を短期間だけ試しても、下の段まで届かず「効かなかった」と感じやすい。逆に言えば、目的に応じて
- 一定期間は継続してみる
- 1回量を増やすのではなく、回数を分けて安定供給する
- 段階的に調整する
といった工夫で、体感の出方が変わることがあります。
■TOTEが提案したいのは「無理なく補正する」という生活
現代は、仕事・人間関係・情報過多などで負荷が高く、栄養の“やりくり”が崩れやすい時代です。
だからこそ、根性論ではなく 無理なく補正する生活へ。
還元生活、始めませんか。
体の土台を取り戻して、あなたが本当にやりたいことに、全力で向かうために。
※本記事は、オーソモレキュラー医学および三石巌先生のカスケード理論に関する一般的な考え方の紹介と、筆者の個人的体感を含みます。体調不良がある方、治療中の方、サプリメントの高用量摂取を検討される方は、医師・専門家にご相談ください。(isom-japan.org)
